スポーツを科学的に分析するクロスセンシング
2022.12.1
提供・活用例
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スポーツを科学的に分析するクロスセンシング
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事業活動の効率化と新たな価値を創出するソリューション
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業界横断で地理空間情報ビジネスを支える「MD communet®」
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社会的使命を持って災害情報をボランティアで発信
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アーカイブ画像が切り拓く高精細航空写真データの可能性
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地番をはじめ、多重なレイヤー情報構造を持った「GEOSPACE」
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地理空間情報を総合して新しい価値を創出
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建築許可なく自在に”部屋”を用意できる「トレーラーハウス」
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釣り人垂涎の海底地形を提供する「釣りドコ」
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LiDARによる人流・交通観測が土地の有効活用をもたらす
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特殊用途に応えたカーナビを構築する「業務用カーナビSDK」
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地理空間情報のオープンデータによって社会に貢献する
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みえない交差点
位置も当たりもセンサーでデータ化
一昔前は”努力”と”根性”で進んでいたスポーツの分野にも、テクノロジーの波が大きく押し寄せている。アジア航測の社内ベンチャーとして生まれ、2020年11月に独立した会社として歩みを始めたクロスセンシングのソリューションもそのひとつだ。これは、サッカーやラグビーのようなフィールドスポーツに向けて、パフォーマンスを可視化するサービス。「xG-1」は選手がセンサーを身に着けて位置情報やコンタクト(接触)の情報を収集して分析、「xG-Live」は撮影している動画のポイントにタグを付けて、最終的にはxG-1のデータとリンクして分析できるようにするものだ。
「xG-1はアジア航測で培ったセンサー解析と測量技術をベースとした高精度位置情報を活用しています。一方、xG-Liveは動画共有やLive配信を実施するソフトウェアサービス。これらがクラウド上で同期することでセンサーと動画が一元管理でき、さらに戦術分析をも可能とするサービスです」とクロスセンシング 取締役 兼 企画部 部長の山田 貴之氏は言う。「近年では、試合中にセンサーを付けるのは当たり前の状況となりました。特にラグビーの世界では、2012年くらいから同様のソリューションが海外で出て来ています。日本で言うと、Jリーグのチームにはほぼ100%近い数字で導入実績があり、社会人リーグや大学の1部リーグでもそれに近い数字で導入している傾向にあります。高校選手権に出るような学校まではそれなりの導入実績があるのですが、U-15の中学生カテゴリになるとまだまだこれからですね」と山田氏。
筆者もそれなりに部活動をしていたが、30年前とは雲底の差がある。ここまで科学的に管理されているとは、一昔前の世代にはまったく理解できないのではないだろうか。
次の勝利につなげるコンサルティング
もともとプロのサッカープレーヤーとして活躍していた、マーケティング部 部長の周詞壮広氏は、「我々のサービスは導入して終わりではなく、有効な活用方法の提示までをサポートしています。大げさに言うとコンサルティング的に、こういう風に使えば勝利に貢献できますよ。といったアドバイスを渡すところにサービスの強みがあります」と語る。
また、今の選手は指導者の主観的な判断だけでは納得してくれない。客観的なデータがあり、選手の主観と照らし合わせ、自分の足りない部分を受け入れるという。「今まで単にキビシイだけの受け身のトレーニングを続けていたチームが、我々のサービス導入後は自分のプレイが数値化されることにより、何が足りないのか、その次はどうするべきかといった点が明確になり、自ら考えて取り組む選手が増えてきたという声が届いています」とそのメリットを語る。
無理矢理トレーニングし続けるだけではない、効率的なビルドアップが現代の当たり前になっている。
センシングを通じてスポーツ市場を活性化
内閣官房は地理空間情報を活用したビジネスアイデアコンテスト「イチBizアワード」を今年から開催しており(応募はすでに終了)、2022年12月6日~7日に開催される「G空間EXPO2022」にて発表・表彰する予定だ。
周詞は、「我々が目指しているのは、センシングしてスポーツの市場を活性化していくことです」と語る。イチBizアワードを通して、クロスセンシングのサービスを+αに持っていくことができるアイデアは誕生するだろうか。その点にも期待したい。
提供:アジア航測